ハンドクリームを顔に塗るにはいいの?使用の効果や注意点
ハンドクリームを基礎化粧品代わりに顔に塗っても大丈夫なのか?を解説します。基礎化粧品にはローション、乳液、美容液、などがありますが、ハンドクリームで代用出来れば、と感じたことはないですか?ハンドクリームを顔に塗るのはいいのか?使用上の注意点や効果を説明します。

目次
ハンドクリームは顔に塗っても大丈夫?
皆さんは、基礎化粧品として売られている乳液やクリームと、ボディー用のクリーム、ハンドクリームでは、成分に違いがあるのか?あるとしたら何なのか?疑問に感じたことはありませんか?
顔も身体もどちらも同じ皮膚なのだから、塗るクリームも同じでいいのでは?とも思います。中でもハンドクリームは化粧クリームよりお手頃価格で買えるので、代用できるなら代用したい、と考える方もいるのではないでしょうか。
ハンドクリームは果たして顔に塗っても大丈夫なのでしょうか?顔の肌荒れや、べとべと感も気になるところです。今回はハンドクリームを顔に塗る時の注意点を解説します。顔のクリームの代用品としてお勧めのハンドクリームもご紹介します。
ハンドクリームとは?
そもそも、ハンドクリームには、どんな成分が入っているのでしょうか?ハンドクリームには手荒れ防止用や、メジャーなニベアクリームなど、様々なものがありますが、顔用のクリームと、ボディー用クリームとは成分が違っているのでしょうか?
実はハンドクリームと化粧用のクリーム、ボディークリームには「〇〇成分を入れなければいけない」といった規則はありません。メーカーが独自に研究開発して用途別に作られたものが、ハンドクリームやフェイスクリームとして販売されています。
ハンドクリームは乾燥で荒れやすい皮膚を油で保護する役割があります。手は他の皮膚と比べ、洗面や家事で洗う機会が多いです。そのため手荒れをしやすい場所です。また、手の平は厚く手背は薄くなっています。そのため手背の方が肌荒れしやすくなります。
フェイスクリーム・ボディークリームとの違い
フェイスクリーム・ボディークリームとの違いについて、簡単に表にしましたのでご覧ください。顔や体はベトベトするのは好まれないため、油分は少な目でハンドクリームは、水で手を洗う頻度が高く荒れやすいので油分多めになっています。
また、ハンドクリームには角質を柔らかくする作用のある「尿素」が配合されているものもあります。ボディークリームに関しては、広範囲に塗るのでコストを抑えお手頃な値段で買えるようにしているようです。
特徴 | よく使われる成分 | |
ハンドクリーム | 油分が多い、保湿力が高い 固めの素材 |
グリセリン・尿素 |
フェイスクリーム | 低刺激、油分少な目 さっぱり感 |
コラーゲン、ヒアルロン酸、 プラセンタ |
ボディークリーム | 伸びの良さ、低価格、 さっぱり感、伸びが良い |
ホホバ油、オリーブ油、 踵には尿素 |
ハンドクリームは顔に塗ってもいいの?
ここで、今日の本題「ハンドクリームは顔に塗ってもいいのかどうか」ですが、ハンドクリームを顔に塗るのは、全く問題ありません。ただ、顔は刺激に弱いので低刺激を想定していないクリームや、尿素入りのものなどは止めておいた方がいいでしょう。
顔の皮膚は、他の皮膚と違って角質層が薄い特徴があります。特に目元の皮膚は一段と薄くなっています。皮膚の薄い顔のケアで気を付けるべきことは「こすらない、刺激しない」ことです。それ以外の保湿や紫外線カットケアに関しては手も足も顔も一緒です。
最近でこそ「メンズ化粧品」が販売されていますが、男性は体も顔も同じ石鹸で洗い、顔にはその辺にあるクリームを塗って終わりです。ホルモンバランスの乱れによる肌トラブルはない側面もありますが、顔の皮膚も保湿さえ出来ていればいいのです。
ハンドクリームを顔に塗った場合の効果
では、ハンドクリームを顔に塗った場合の効果には、どのようなものがあるのでしょうか。一番大きな効果は十分な保湿ができることです。ハンドクリームは、他のクリームよりも油分が多いので、皮膚を上から保護する作用が大きいです。
したがって、乾燥肌の方がハンドクリームを顔に塗ると表面のバリアが保たれて、しっとりするでしょう。
もう一つの効果としては、「コスパ」が良いことです。ハンドクリームの中には、セラミドやビタミンEなどが配合されているものもあり、化粧品よりもお手頃に買えます。低刺激性のハンドクリームを選べば高い化粧品より安く購入ができてしまいます。
ハンドクリームを顔に塗ることのリスク
では、ハンドクリームを顔に塗ることのリスクには、何があるのでしょうか。リスクも知っておいて、使用感の良いものを選ぶようにすれば、ハンドクリームを顔用のクリームに応用することができるでしょう。
必要以上の油分によるニキビ
ハンドクリームを顔に塗ることのリスクの一つ目は「必要以上の油分によるニキビ」ができることです。全ての人が、ニキビができてしまうわけではありませんが、油分で毛穴が詰まりやすくなるので、そこから顔の表面にある細菌が入りこむ場合もあるでしょう。
乾燥している部分と、Tゾーンなどは皮脂が多くなっている「混合肌」の人や、顔全体の皮脂が多い人は、油分の多いハンドクリームは不向きかもしれません。
ただ、薄塗りをする、塗ってから軽くテッシュで押さえて油分を取る、などの工夫をすれば解決できるかもしれません。
刺激による肌荒れやかゆみ
ハンドクリームを顔に塗ることのリスクのニつ目は「刺激による肌荒れやかゆみ」が出る事です。これもすべての人に起こるわけではありません。
しかし、顔の皮膚は薄く敏感なので、それに合わせてお化粧品として使用するクリームは、低刺激のもので作られています。一方、ハンドクリームは顔に塗る事を想定していないので、低刺激にはこだわっていないものもあります。
このため、敏感肌の人などはハンドクリームを顔に塗ることで肌荒れを起こしてしまう可能性もあります。また、油分が多いと「油焼け」という現象も起こりやすいです。油焼けとは酸化した油が肌を刺激することで起こります。油分が過剰なのも良くないようです。
伸びの悪さによる肌への摩擦
ハンドクリームを顔に塗ることのリスクの三つ目は「伸びの悪さによる肌への摩擦」が生じることです。顔用のクリームは、柔らかくて伸びが良い物が多いです。
一方ハンドクリームは、ワセリンのような固めの物が多いです。それを顔に伸ばすときに摩擦が生じてしまいます。顔は刺激をしない方が良いと言われています。
顔を洗うときもゴシゴシ洗うのはNGですし、顔への刺激になることはなるべく控えるのが、美肌を作る上で大事なポイントとなっています。もしハンドクリームを顔用のクリームに代用したかったら、柔らかめの物を選ぶといいかもしれません。
若々しい肌を保つ方法
美容業界は、女性の綺麗になりたい願望を巧みに利用して様々な戦略を立てています。高価な美容液や化粧品を買い求める客は、若返りや美肌を期待していますが、実は「高価な製品に効果なし」と言われています。
若々しい顔を保つ秘訣は「十分な栄養」「睡眠」が大前提です。次に大事なのは「顔の皮膚は極力こすらない、刺激を与えない」ことです。顔のマッサージや顔の筋トレは、かえって皺やたるみを作るだけなので、やめておきましょう。
また、コットンで化粧水をつけると顔の皮膚を擦る事になるので、NGですし顔の洗いすぎもNGです。美肌の秘訣は清潔な状態を保ちながら保湿をしっかり行うことです。高価な化粧品を買うよりも、栄養のある良い食事を取りましょう。

顔に塗ってもOKなハンドクリーム
ここからは、顔に塗ってもOKなハンドクリームを紹介してまいります。顔の肌質は人によって違いがあるので、それぞれの特徴をみて、ご自分に合うものを選んでみてください。
また、万が一顔には合わなくても、手や足など他の部分に塗れば無駄にせずに済むので、気軽に購入してもいいかもしれません。
1.ニベア青缶
ニベアの青缶は、1911年から販売されている定番のハンドクリームです。おそらくどこのご家庭にも、あったのではないでしょうか。ニベアの全成分は下記になります。ミネラルオイルとワセリンは形状が違うだけで同じものです。
水添ポリイソブテンはウオータープルーフにも使われる強力なコーティング剤です。ニベアは、油分や油分を逃さない成分が中心で作られているので、肌を油膜で強力に覆う効果が期待できます。乾燥肌の人にはいいですが、皮脂の多い人には不向きです。
水・ミネラルオイル・ワセリン・グリセリン・水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリン、アルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、クエン酸、安息香酸ナトリウム、香料 |
2.ロクシタン・シアバター
ロクシタンも有名なブランドです。ロクシタンのシアバターは、人気の製品です。シアバターとは、シアという植物から取れる天然の油で、オレイン酸とステアリン酸、ビタミンEが主成分になっています。
常温では固形で、体温で滑らかに伸びるので扱いやすい上、無添加なので安心して使えることも人気の秘訣になっているようです。植物アレルギーのある方は使えませんので、使用後に赤味やぶつぶつが出たら中止しましょう。
少しだけ独特のにおいがするので好みが分れるかもしれません。ちなみに、ロクシタンシアバターも保湿のみの効果となります。値段は10g1200円と少々お高めです。
3.ユースキンA
ユースキンAも以前から販売されている人気のハンドクリームです。下記が全成分表示です。ユースキンAは、保湿成分はグリセリンがメインとなっており、それ以外は血流の改善や消炎などの成分が入っています。
カンフルが刺激になる可能性があるので、肌の弱い人は化粧クリーム代わりには使用しない方がいいでしょう。それ以外の場合でも薄く塗る程度にとどめておきます。
ビタミンE酢酸エステル、グリチルレチン酸、dl-カンフル、グリセリン、ビタミンB2,ポリソルベーと80、自己乳化剤ステアリン酸グリセリン、ステアリン酸、ハードファット、トリエタノールアミン、エデト塩酸ナトリウム、ミリスチン酸イソプロピル、パラベン、ステアリルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、ビタミンC |
尿素入りのハンドクリームはNG!
ハンドクリームには、尿素入りの物も販売されています。しかし、尿素入りのハンドクリームは、顔に塗るのはNGです。
尿素とは、角質のたんぱく質を分解して柔らかくする働きをします。ひびや、あかぎれには有効ですが、角質が薄い顔の皮膚に塗ると刺激になってしまう場合があります。
ハンドクリームの顔への塗り方
では、ここでハンドクリームの顔への塗り方を紹介します。顔は刺激に弱いので、ゴシゴシ擦り付けるように塗るのは厳禁です。そっとていねいに塗るようにしましょう。
①塗る前に洗顔
ます、塗る前に洗顔をします。これは普通のスキンケアと一緒です。皮脂や汚れがある状態で油分の多いハンドクリームを塗るとにきびや吹き出物の原因となるからです。
洗顔は石鹸を使うのが一番と言われています。十分に泡立ててから、泡の部分で軽くなでるような洗顔がおすすめです。とにかくゴシゴシと洗うのはやめておきましょう。
洗った顔を拭くときも、柔らかいタオルでそっと水分を拭き取るようにします。汚れを落としたいときは、お湯でもいいですが、お湯は皮脂を奪い乾燥しやすいので、お水の方がよいと言われています。
②クリームを手で温める
次に、クリームを手で温めます。ハンドクリームはフェイスクリームと比べて固めの物が多いです。そのまま顔に置いて手で伸ばすようにすると、顔をこすることになりよくありません。
事前にクリームを手で温めれば、固形の物も柔らかくなり肌に馴染みます。また簡単に顔全体に伸ばす事もできます。
ハンドクリームの中でも、乳液のような柔らかいものがあるので、その場合はそのまま伸ばしても大丈夫です。
③少量を均等に伸ばす
ハンドクリームは、沢山塗りたくるのではなく、少量を均等に伸ばすようにしましょう。油分が多いので塗りすぎると、毛穴が詰まる原因になってしまいます。
どれぐらい付けるかは、使用感で決めるとよいです。脂性でべたつきが嫌いな人はなるべく少なくして、乾燥する人は、少し多めにしても構わないでしょう。
ハンドクリームを付けてみて、痒みが出たら中止します。オイリーな使用感が気になる方は、ティッシュで軽く押さえて油分を減らしましょう。
ハンドクリームは種類を選べば化粧クリーム代わりになる
ハンドクリームは顔に塗ってもOKなのか?使用上の注意やおすすめのハンドクリームをご紹介してきました。結論から言うと、ハンドクリームは種類を選べば化粧クリーム代わりになります。
使う時は、なるべく少量で塗る前に柔らかくしておいてから、優しく塗るようにしましょう。お肌の手入れは毎日のことなので、なるべく節約したいところです。コスパの良いスキンケア製品を選らんで賢くお顔のケアをしていきましょう。