筋トレしたら身長伸びない?筋肉と身長の関係性とは?
自分自身の身長の低さに悩んでいる方は、身長を伸ばすためにさまざまなことを工夫して、大変苦労していることでしょう。さて、噂話の中に、「筋トレをしたら身長が伸びない」というものがありますが、本当に筋トレすると身長が伸びないのでしょうか?その実態を調査しました。
目次
筋トレしても身長は伸びないって本当?
「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という噂話をご存知でしょうか。この噂話を耳にしたことがある人は、身長が伸びなくなることを恐れて、筋トレすることを控えていた時期があったかもしれません。
また、現在でも普段から筋トレをして体を鍛えている人にとっては、この噂話に対して少し不安な気持ちを抱く人もいることでしょう。
しかし、結論から申し上げますと、「筋トレをすると身長が伸びない」という噂話は事実ではありません。では、なぜこのように誤解されるような一説が広がってしまったのか。
それらをご説明していくと同時に、筋トレが身長に対してどのような影響を及ぼすのかを解説していきます。
筋トレをすると身長が伸びないと言われている理由
なぜ、「筋トレをすると身長が伸びない」といった理由がついてしまったのでしょうか。筋トレとは、名前の通り「筋肉トレーニング」となります。体の筋肉を鍛えることなので、筋トレは鍛えた各部位によって、より筋肉がつくことは誰でもご存知のことでしょう。
その筋肉が、このような噂話に繋がった原因でもあります。筋トレの効果により、筋肉がより多くついてしまったために、骨が筋肉によって圧迫されてしまい、結果、筋肉が骨の成長を妨げていると考えてしまったのです。
筋トレと身長の関係性
「筋トレをすると身長が伸びない」という噂話が、本当ではないことがわかりました。それでは、実際には筋トレをすることによって、身長に対してどのような効果が発揮されるのでしょうか。一つずつ、ご説明させていただきます。
身長が伸びる=骨が伸びる
身長が伸びる要因は、骨にあります。骨の先端にある軟骨部分の「骨端線」が成長することにより、身長がぐんぐんと、骨端線の長さに合わせて伸びていくのです。
そのため逆に、身長を伸ばすための骨端線が消えてしまうと、今後身長が伸びることもありません。個人差はありますが、骨端線は通常、成長期でもある10代後半を越えてしまうとなくなってしまうと言われています。
筋トレは骨を刺激し伸びやすくする
骨端線を成長させるためには、骨端線に刺激を与える必要があります。骨端線に刺激を与えることで、成長を促し、身長が伸びていきます。
その刺激を与える役目となるのが、筋トレということなのです。筋トレをすることで骨端線に刺激を与え、それが直接、身長を伸ばす力となります。
特に成長ホルモンは身長に大きく影響
成長期は、成長ホルモンの分泌がより多い時期でもあり、その成長ホルモンの影響によって、見違えるほどに身長も同時に伸びていきます。
この成長ホルモンが身長を伸ばすための大事な働きをしており、身長を伸ばす上で重要な要素となっています。
そして、筋トレには成長ホルモンの分泌を促す効果があります。短時間で効果的に筋肉を刺激することで、成長ホルモンを多く分泌させることができるのです。
身長が伸びることを妨げる筋トレもある?
筋トレをすることで骨に刺激を与え、また、成長ホルモンの分泌を促すことで、身長を伸ばす働きを持つことをご説明しました。しかし、だからといって、とにかく筋トレをすればいいのかと思えば、そうとも限りません。
中には、間違った筋トレをしてしまったばかりに、伸びるはずだった身長の成長を妨げることにもなりかねません。筋トレをして身長を伸ばすためには、以下の二点には注意が必要です。
体の一部を鍛え過ぎる筋トレ
一部分を鍛えすぎてしまうと、その分、筋肉がつく量が増加します。骨が成長するためには、成長ホルモンや刺激も大切ですが、まずは骨を成長させるための「栄養」が何よりも必要となってきます。
鍛えすぎることによって筋肉量が多くなり、本来なら骨に行くための栄養がその筋肉へと行ってしまうのです。筋トレをしてもなかなか身長が伸びないと悩んでいる方は、特定の箇所のみを鍛えすぎていないか、改める必要があります。
回数が多く筋肉疲労が大きい筋トレ
たとえ、全体を適切に鍛える筋トレをしていたとしても、体に負担がかかりすぎる筋トレも身長の成長を妨げる危険な要因ともなります。
体内の栄養が回される順序には、それぞれ優先順位があります。筋肉疲労が大きい筋トレである場合、筋肉の損傷により、体内の栄養が損傷した筋肉を回復させようとして、優先的にそちらへ回されてしまうのです。
身長を伸ばす筋肉トレーニングメニュー
身長を伸ばすためには、より効果的に骨端線を刺激する筋トレをする必要があります。また、過度に一部分に対して負担がかからず、適度な筋トレであることも必要です。
それでは、身長を伸ばすのに最適な筋トレとはなんでしょうか。各メニューをピックアップして、それぞれの筋トレの方法をご紹介いたします。
1.腕立て伏せ
まず、身長を伸ばすのに最適な筋トレのメニューの一つで、その中でも筋トレのメニューで頻繁に取り上げられる代表的なものが「腕立て伏せ」です。
うつ伏せの姿勢を取って、両腕は体を支えるように、肩幅より少し広めに開いて床につけます。両足は閉じたままで一直線に伸ばし、足先を地面につけながら、なるべく背筋が一直線になるように姿勢を保ちます。
次に、ゆっくりと体重を意識して肘を曲げて、上半身をなるべく深く下へと下ろします。下ろし終えたら、再びゆっくりと上半身を持ち上げて、再び同じ姿勢をキープしましょう。
2.スクワット
どのような筋トレにも正しいフォームがありますが、中でもスクワットでのフォームは大事なものとなります。正しいフォームでスクワットをしないと、筋トレの効果を得られないばかりか、体に大きな負担がかかってしまい、身長を伸ばせないことになります。
スクワットでは特に、ゆっくりと行うことと、呼吸を意識して体を動かすことが大切です。まず、両足を肩幅よりやや広めに開き、足先は外側に向けるようにしましょう。次に、そのままお尻を後ろに突きだすように、息を吸いながら腰を落としましょう。
このとき、視線をしっかり前に向けて、背筋を伸ばすことがポイントです。腰を落としきったら、今度は息をゆっくりと吐きながら、元の姿勢に戻りましょう。
3.腹筋
腹筋も腕立て伏せと同じく、代表的な筋トレの一つとなります。足を抑えるパートナーが必要なイメージがありますが、腹筋は一人でも実行可能なトレーニングです。
まず、仰向けの姿勢を取り、太ももを垂直に持ち上げ、膝を軽く曲げましょう。両手は頭を支えるように後頭部に添えて、視線はおへそ付近を覗き込むように、軽く床から持ち上げることがポイントです。
次に、息を吐きながら頭部を膝へと近付けていきます。ある程度近付けたら、次は息を吸いながら、再び元の姿勢に戻しましょう。
4.背筋
背筋の筋トレ方法はいくつかありますが、その中でも自宅で簡単に、一人で物を利用せずにできる方法をご紹介しましょう。
姿勢は、うつ伏せで寝そべった状態から始まります。頭の後ろで両手を組み、全身をエビのように反るイメージで、ゆっくりと息を吸いながら上半身を上げましょう。このとき、首を反りすぎないように注意が必要です。
目いっぱいに上半身を上げ切ったら、ゆっくりと息を吐きながら、元の姿勢に戻していきましょう。背筋の筋トレは、あまり力みすぎず、ゆっくりと行うのがポイントです。
筋トレ前や後のストレッチも大切
いきなり事前準備もせずに、筋トレを始めてはいないでしょうか。筋トレ前にストレッチをすることで、体内の血流を促進し、不用意に筋肉を損傷するのを防ぐことができます。また、筋トレ後のストレッチには、筋トレによって疲労した筋肉を、素早く回復させる効果もあります。
その他身長が伸びるために必要なこととは?
身長を伸ばすのには、筋トレだけが大切なのではありません。筋トレをしているのに身長が伸びない人は、今から説明することのどれかが不足しているために、身長が伸びなかった可能性があります。
①栄養
身長を伸ばすために大切なのは、何よりも体の栄養です。特にタンパク質などが不足しがちである場合、身長を伸ばすための骨端線へと、栄養が行き渡らない可能性があります。ダイエットなどで食事を控えるなどは、身長を伸ばすことを妨げる原因にもなります。
②睡眠
睡眠も、身長を伸ばすために大事な要素となります。身長を伸ばすために必要な「成長ホルモン」は、深い睡眠をとることで、大量に分泌されます。また、成長ホルモンは、眠っているときが一番分泌されていると言われています。
③遺伝
身長は、遺伝により大きく左右されるといっても過言ではありません。筋トレをして、なおかつ十分な栄養と睡眠を摂っていても、なかなか身長が伸びない人もいます。そんな人は、両親の遺伝により、あらかじめ身長の限界値が定められてしまっている可能性があります。
筋トレをすることで身長は伸びる!
「筋トレをすると身長が伸びない」といった噂話がありましたが、事実はそうではなく、筋トレをしても身長が伸びないことはありません。それどころか、筋トレにより身長を伸ばすことが可能なのです。身長を伸ばすことでお悩みの方は、ぜひ一度筋トレを試してみてください。