ポップコーンの糖質やカロリーは?ダイエット向きの食べ物?
ポップコーンはダイエットに向いているとは、にわかには信じられないかもしれません。しかし、事実です。ポップコーンは量の割には意外と低カロリーで、糖質制限ダイエットに向いています。ありふれたお菓子ポップコーンですが、再度その存在に着目してみましょう。
目次
食べると止まらなくなるポップコーン
食べ出すと止まらず、アメリカの映画館などでバケツ大のものを頬張っている絵が浮かびます。とても健康的には見えず太りそうなイメージですが、実際のところはどうなのでしょうか。主にカロリーや健康面などに焦点を当て、探っていきたいと思います。
そもそも「ポップコーン」とは?
トウモロコのシ粒を乾燥させたものを、油やバターをひいたフライパンなどで数分間炒って作る食品です。粒の中の水分が沸騰すると中身の体積が増え、膨張圧で硬い種皮が耐えられなくなり、弾けてスポンジ状になったフワフワしたものが出来上がります。
これが、いわゆるポップコーンです。基本的には食塩をかけ食しますが、粉チーズ、醤油、カレー風味などの調味料や香料はいうに及ばず、シロップ、キャラメル、チョコレートなどの甘味料をかけて食べることもあります。
以外に感動的ポップコーンの歴史
ポップコーンの原料はトウモロコシです。トウモロコシの原産地はアメリカ大陸、ユーラシア大陸ではありません。西洋人がアメリカ大陸に移住するようになるまで、比較的ローカルな食べ物でした。そりが、どのように移住者や世界に広まったのか、その歴史を辿って見てみましょう。
原始ポップコーン
ポップコーンの歴史は意外に古く、紀元前3600年前のニューメキシコ州の遺跡に、その痕跡が見つかりました。ネイティブアメリカンやメキシコの先住民たちが、乾燥させたトウモロコシの種を焚き火の中に投げ込み、飛び出した物を食べていたようです。
この式のポップコーンは飛び散って、拾うにしても熱々で、バラエティ番組の罰ゲームのごとく大変だったとかと思われます。
西洋人との接触
16世紀~17世紀にかけ、ヨーロッパ人たちは、彼らにとっての新大陸(アメリカ)にやってきました。ポップコーンは地元民から知りましたが、当時ヨーロッパでは、トウモロコシはもっぱら家畜の餌として利用され始めていました。そのためにヨーロッパでは、まだポップコーンは広まらなかったようてす。
一方、アメリカに渡った初代の移民たちは、現地での農業に失敗し冬を迎える事態に陥ります。そのた時、友好的なネイティブアメリカンから与えられた「シチメンチョウ」や「シカ肉」、そして「ポップコーン」によって、飢え死にを免れたとされる経緯があり、今でも感謝祭の伝説となって残っています。
アメリカの国民的お菓子へ
新大陸はアメリカ合衆国となり、ポップコーンは19世紀後半から、お菓子として食べられるようになっていました。当時は、コーンシロップ(コーンスターチを原料としたブドウ糖と果糖の混合物)からつくった糖蜜を絡め甘くしたものでした。
塩味がメインとなった原因は世界恐慌時代でした。あらゆる物価がインフレーションで高騰していく中、ポップコーンは値段上昇を免れ、5セントから10セントの安価で買える塩味のポップコーンは映画の友として定番となりました。
ポップコーンの館内持込みを認めるかどうかで、映画館の売り上げは大きく左右しました。これにより、世界恐慌時のアメリカ農家を、わずかながらも救ったとされています。
日本における受容
日本国内にポップコーンが入ってきたのは、第二次世界大戦後のことでした。アメリカ進駐軍と共にやってきて、国内における主な製造販売も米軍向けとして始まりました。
ポップコーンの原料
ポップコーンの原料は、トウモロコシの中でも小粒で種皮が固い、ポップ種・爆裂種を乾燥させ、その粒を炒ります。同じトウモロコシであっても、スイート種・甘味種のように種皮が柔らかいものはポップコーンには向きません。もし、乾燥させ炒ってみても全く弾けず黒焦げになるだけでしょう。
ポップコーンの栄養効果
ポップコーンは一見、高カロリーに思われがちです。しかし、実はそれほどカロリーは高くなく糖質の低い優秀なお菓子なのです。また、食物繊維豊富で便秘解消効果があります。自作すれば油や塩分などを少なくし、よりカロリー控えめで健康的になるでしょう。
少量の油と塩味だけのプレーンのものなら糖質も低いのですが、上から絡めるものの調理次第でカロリーが高くなったりします。それは各人で気をつけてください。
【フレーバー別】ポップコーンの糖質やカロリー
フレーバーによって、微妙に栄養成分が変わりますが、以下に紹介する市販の代表的なもので、それほど飛び抜けてカロリーの高い物はないようです。市販よりむしろ、ご自分で自作する際、チョコレートやキャンディーなどの糖質の高い成分を絡めると、一気にカロリーは高くなりそうです。
プレーン味
プレーンポップコーン市販品(1袋50g) | |
カロリー | 211~242kcal |
糖質 | 29.8g |
たんぱく質 | 5.1g |
脂質 | 11.4g |
やはり、プレーン味が一番カロリーが低いようです。参考までに、ごはん1杯のカロリーは普通盛り(140g)で約235kcalカロリーになります。なぜか、一番糖質が高くなりましたが、メーカーによる違いでしょう。マイクのシリーズのものは、全体的に糖質を抑えているのが売りかもしれません。
同じ242kcalの食品は以次になります。食パンが100gで242~290kcal。ホットココア(M)、ソフトアイスクリーム、生ハムサラダ(サイゼリヤ)、炊きぎょうざ(6個/長崎ちゃんぽんリンガーハット)、肉野菜炒め一人前が242kcalなどになります。
キャラメル味
フリトレー マイク・ポップコーン 塩キャラメル味 袋50g | |
カロリー | 253kcal |
糖質 | 24.7g |
たんぱく質 | 3.4g |
脂質 | 14.6g |
キャラメル味は甘未ですから、ややカロリーが高くなります。しかし、塩キャラメルのせいか、さほどカロリーが跳ね上がるほどでもないようです。なぜか糖質は最低値です。甘未に特別な工夫がされていのでしょうか。
同じ253kcalの食品は次になります。さぬきうどん(200g/カトキチ)、カリッと骨なしチキン(ファーストキッチン)、豚肩ロース(100g)、コカ・コーラフロー(Lサイズ/すき家)、キャラメルエクレールラテ ホット(豆乳/Short/スターバックス コーヒー)、焼きカレーパン、カキ氷いちごミルクなどになります。
チーズ味
フリトレー マイク・ポップコーン チーズ味(1袋50g) | |
カロリー | 242kcal |
糖質 | 25.1g |
たんぱく質 | 4.6g |
脂質 | 12.5g |
チーズ味では、プレーン味の最大値242kcalと同じで、糖質は下から二番目に低くなります。風味付けなので、それほど高くにはならないようです。同じカロリーの食品はプレーン味のものを参照してください。
しょうゆ味
フリトレー マイクポップコーン 九州しょうゆ味(1袋50g) | |
カロリー | 245kcal |
糖質 | 25.4g |
たんぱく質 | 4.2g |
脂質 | 13.0g |
しょうゆと塩味のブレーン味とでは、3カロリーほどの違いしかありません。同じ245kcalの食品は次の通り。卵雑炊、肉まん(セブンイレブン)、ガトーショコラ(上島珈琲店)、朝のスイーツバナナ チョコ(ローソン)、シュークリーム(100g)、エクレア(100g)などになります。
バターしょうゆ味
フリトレー マイクポップコーン バターしょうゆ味(1袋50g) | |
カロリー | 247kcal |
糖質 | 25.4g(摂取基準なし) |
たんぱく質 | 4.3g |
脂質 | 13.1g |
上のしょうゆだけより、気持ちカロリーが高くなりますが糖質は変わらず。やはり風味付けなので、そこまでカロリーは高くならないようです。同じ247kcalの食品は次の通り。
小エビのカクテルサラダ(サイゼリア)、生ハム(100g)、中華まん 具たっぷりピザまん、炭火焼鳥まん(ミニストップ)、スパイシーペパ(レギュラーL/1ピース当り/ピザ・カリフォルニア)、ボクのおやつ モルトクランチチョコ(ファミリーマート)、ストロベリーフロマージュサンド(山崎製パン)などになります。
ポップコーンは糖質制限ダイエットに向いてる?
ポップコーンは乾燥したトウモロコシのつぶを熱し、膨張爆発させ出来たものです。体積が広がりとても軽くなります。同じお菓子でも中身のぎっしり詰まったクッキーやビスケットより量が多く、食べるのに時間がかかり食べ応えがあります。市販の一袋50グラムだけで、もう十分となるでしょう。
とくに自家製なら安心だし、より低カロリーにも抑えられ、その製法も複雑ではありません。とうもろこしだから食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが摂取できます。鉄分が含まれているのでダイエット時の品貧血防止にもなり、ポリフェノールの抗酸化作用やヴィタミンE、それに食物繊維による便秘解消により、美肌効果が期待されます。
また、カロリーが高くならないよう注意しながら風味を代えることで飽きることを避けられます。適量を食べることで糖質制限の妨げにならない良い食品といえます。
ポップコーンをダイエット中に食べる際の注意点
目安として、1日50グラムまでが無難でしょう。それ以上は、すぐに飽きてしまいそうです。酸化防止のため、開封したらキチンと閉じ冷蔵庫へ。
フレーバーは甘未のものより、プレーンやしょうゆ味などが良いでしょうが、上で見た市販のものは、そこまでプレーンと比べ高いというわけではありませんでした。
ただ、シンプルなものを選んでおけば間違いないでしょう。メーカーや商品による差異があり、それぞれにあった自己判断が必要です。
よく噛んでゆっくり食べる
咀嚼回数が多くなると、満腹中枢が刺激されます。そうすることで、より満腹感を得られ無理なダイエットは避けられるでしょう。満腹感は食べ始めてから20分以上後にやって来ますから、早食いは禁物です。
烏龍茶を飲みながら食べる
黒烏龍茶には、中性脂肪の上昇抑制効果があるそうです。ポップコーンには少量の油分がありますから、なによりスッキリします。せっかくのローカロリーなポップコーンをソフトドリンクで流し込んでは意味がありませんから。
市販より手作りのポップコーンにする
よりダイエット効果を望むなら、やはり自己調理になります。自作なら、いかようにも調整が利き、安全安心かつ健康的なものになります。市販のものより自作することをお薦めします。
糖質・カロリー控え目ポップコーンの作り方
作り方は、いたってカンタンです。フライパン一つで出来てしまいます。家庭にある油やバター塩で十分です。ぜひ、挑戦してみてください
材料
ポップコーンに適したトウモロコシ(皮の固いポップ種・爆裂種)、粒乾燥したもの。できればテフロン加工のフライパン。バターまたはココナッツオイル(無くても出来ますが味気なくなります)。後の味付けはお好みで。ダイエット中は、塩、コショウなど、しょうゆなどシンプルなものが良いでしょう。
レシピ
上の条件に合致したトウモロコシの粒を、深めのフライパンに入れます。テフロン加工でないフライパンを使用するのであれば油を必ず引いてください。そこへに軽くない蓋をして強火にかけます(ガラス性なら重くて見やすいでしょう)。軽くゆすり続け、最初の弾ける音を待ちます。
目視出来ない場合は、一つ目の弾ける音に注意。すぐさま中火か中強火に火を落として、ゆする手を止めないでください。そのまま、数分間しばらく待つと「ポン、ポン」と弾ける音が連発しだします。音が小さくなるまで、ゆすってください。
ポップコーン作りはカンタン手作りに勝るものなし
今までポップコーンのアレコレを見てきましたが、やはり自作が良く、比較的手間もかからないのでお薦めできます。市販ものには様々な添加物が入り、塵も積もれば不経済となります。
また、頻繁にお店のお菓子コーナーに行けば、誘惑が待っています。ポップコーンで頑張ったからと、つい余計なものを自分へのご褒美として買ってしまうかもしれません。ダイエット中に、そういうところには、なるべく行かないに越したことはないのです。